整序問題(pen is a this を This is a pen と並べ替える問題)を軸にした文法学習書であるが、大学入試問題を意識した『英文法のナビゲーター』『新・英文法頻出問題演習(上下)』と異なり、品詞や構文単位で構成され『英文法教室』と比べても、本書の方が江川泰一郎『英文法解説』などの文法書に限りなく近い形になっている。もしかしたら本書は、伊藤先生の方法論を実際の英文法体系上で整理する意味で本書を著されたのかもしれない。事実上の伊藤先生の「文法書」である。『英ナビ』『英頻』で勉強してきた人には、蓄積した知識を整理するために、ぜひ取り組んで欲しい本(『英ナビ』『英頻』やるだけでも大変だが…)。収録問題には、本文内の例題と章末のエクササイズがあるが、例題だけならそれ程の分量ではないし、厚い本でもないので、読み通すのにそんなに時間はかからないと思う。著者自身が「クエスチョンボックス」と名づける知識の宝庫である。
伊藤英語の構文・英作文の参考書兼問題集。基礎レベルの方(初学者なら辞書を使いながら)でも整序問題を通じて主語、目的語、補語、動詞句、助動詞、仮定法、名詞節、itの構文、関係詞、準動詞、副詞節、否定、比較等を根本から無理なく学べる。薄めの一冊に例題、練習問題が豊富な上に解説も詳しく丁寧。著者こだわりのマニアックな索引もついているので自分の知りたいことを索引から探して学習することもできる。但し、いわゆる読解や文法の参考書ではない。同著者が書いた構文の書なので重なるところもあるが、「英文解釈教室」(研究社)が読解のための構文の学習書なら本書は英作文のための構文の学習書といったところである。書評ではないが、他のレビュアーの方々が話題にしているので一言、本書の「not 比較級」と「no 比較級」の違いの話はとても解りやすいが、3人の在米アメリカ人に聞いたところ、no more thanにはsame asとless thanの両方の意味があるそうです。英作文ではわざわざ廃れた否定形を用いず、same as 〜 or lessとかat mostを使った方が意味明瞭でいいと思う。最後に著者は英文解釈や文法で定評・批判があるが、TBS東大入試速報での英作文の解説はとても良かった。駿台生の頃、英作文の勉強の仕方を聞いたら「一冊、書かなければならないけれどそんな気力ないねー」とあっさり断られてしまいました。と言う訳で、本書が著者唯一の準英作文参考書といったところでしょうか。因みに本書に出てくる英文と「基本英文700選」(同著者・駿台文庫)の例文、結構重複しているので、本書をやってからだと700選も覚えやすいのでは。