題名が「英単語」となっているように、これは辞書というより単語集として編纂されている。つまり見出し語が政治・経済・金融などの分野別に分かれているので、辞書として使おうとすると即座にその単語を引けず少々不便を感じる。もっとも巻末にある索引を利用すればどのページに載っているかわかるが,それでもワンクッション置くことになる。
しかし内容自体は、1999年の名著「和英経済キーワード辞典」を作った日経の関係団体が編集しているので、とても素晴らしい。出版年も2002年なので、より新しい用語が網羅されているのもありがたい。経済に関する和英辞典は他にもたくさんあるが、用語の訳がこなれていて信頼でき実用性のある例文も豊富という点でこれは群を抜いている。ただ欲を言えば「和英!経済キーワード辞典」にあったような英語による索引もあるともっと便利だった。
『和英翻訳ハンドブック』(ジャパンタイムズ)という英文ライターにたいそう重宝な本があった。残念ながら1990年以降改訂されていない。
それに代わる1冊が本書だ。本書中にはふれられていないが、これは1999年に研究社出版から出された『和英経済キーワード辞典』の改訂版といって差し支えない。後者には語数が記載されていないので語数の比較はできないが、本書は後者よりも500ページほど増えている。
新しくなった官庁行政機関の名称も出ている。食品リサイクル法のような新しい法律も載せてある。業務委託、生産委託といった日常普通に使う表現ながら普通の和英辞典にはぴったりした訳語がなぜか出ていないものも挙げてある。
ほとんどの単語に例文が挙げられているので、「TOICを受ける」を英語で言う場合、冠詞がいるのかいらないのかということもわかる。
『グランドコンサイス英和』は、従来の和英辞典がカバーしてこなかった言葉も大幅に取り込んだ。その『グランドコンサイス英和』にも載っていないような新しい、しかし日常的によく使われている言葉がここには出ている。
実務英文を書く人には重宝する1冊であることは間違いない。